父親が褥瘡で長期入院していたときのお話です。
炎症反応が高く、毎日抗生物質の点滴をしていたので、いつもお腹は下痢気味でした。おむつをするとムレてしまうので、フラットタイプの紙おむつをお尻の下に敷いてすごしていたのですが、動いたり、軟便のため、オムツの下に敷いてあるバスタオルにしみだしてしまうことが多かったのです。
そんなとき、いつもバスタオルを軽く水洗いしてくださる看護師さんがいらっしゃいました。汚れ物や着替えは、丸めてビニール袋に詰められているのですが、汚れたままですと他の部分に付いてしまったり洗ってもなかなか色が落ちません。またビニールを開けたときの匂いは強烈なものでした。でもそんな風に水洗いしておいていただくと、洗濯をする家族にとってはとても助かります。お礼を言うと「いいんですよ。その方がご家族の方の負担が減りますからね」と笑顔で返してくれました。そういった細かい心配りができる看護師さんに、心がホンワカと温かくなることが何度もありました。